前のお話
第7話
あの日なぜか
疲れているのに
眠れなかった
あの日なぜか
深夜3時
私は起きていた
あの日なぜか
すぐに
タクシーが捕まって
あの日なぜか
道路工事がお休みで
あの日なぜか
信号は殆ど青だった
あの日なぜか
カーテンを過去最速で搔き分ける
あの日
何故か
カーテンを過去最速で搔き分ける
貴方の眉間に
見たこともないくらい深く
シワが刻まれている
不規則に悶える身体に合わせて
ベッドが軋む音がする
そこにいる全ての人間が
慌ただしく
行ったり来たりしている
ザワザワ
落ち着かず騒がしい
笑顔で出迎えたなら
ねぇ
いつもみたいに天気の話をしようよ